2021/12/27 22:35

2021年の営業は12月25日(土)をもって終了しました。
今年も一年間、本当にありがとうございました。
今日明日は薪窯の補修と、薪の準備に奔走します。

年始は1月5日(水)~再開します。
毎年恒例の福袋、ご予約受け付けております。

ここから、ちょっと今の思いを述べさせていただきたいと思います。

今回は子育てと自営業の両立についてです。

パン屋一本で食べていこう、と決めたとき、あるパン屋の方に言われた言葉があります。
「小さいこどもを育てながらのパン屋自営は無理です。儲からないし、時間もとられすぎて、こどもを泣かせることになる。私ならそんなお店のパンは食べたいと思わない」

当時の自分はそれでもパン屋をやりたいんだ、との気持ちが強く、その言葉に憤りさえ感じたので、特段気にすることはありませんでした。でも応援の言葉ばかりいただく中での忠告ともいえる厳しいお言葉は、胸にささりました。

お店が大変なとき,,,とくにお客様が全然来ないとき、これまで幾度となく、その言葉が思い出されました。

美味しいパンとは、身体に優しいパンとはいったいなんなのか。
その答えは見つかっています。それを少しずつ形にして、提供してきました。
しかし現状が究極のものではない、というのが本音です。
具体的に言えば、今自分が思う究極のパンはスペルト小麦のパンです。品種改良されておらず、力強い香りと味わい。小麦アレルギーの方でも食べられるグルテンの少なさ。この小麦はまさにパンの本来の姿を取り戻せる唯一の素材。これを多用していきたい,,,
でも販売価格はぐんと高くなります。まだまだ柔らかい甘いパンが好まれる土地柄。当店はその対角にありますが、そこまで振りきれない、覚悟を決められない自分がいます。
今の形態に変えてから、お客様の数はぐんと減りました。数で言えば8割ほど。そのかわりに少しずつ、新しいお客様も増えてきましたが、日々の生活に取り入れていただきたいパンを目指している自分にとっては、まだそこまで浸透していないことを実感しています。
生活のため、こどものため、以前の形態にもう少し戻すべきか,,,パンの本来の姿を追い求めるべきか,,,お客様はついてきてくださるのか,,,毎日の売上とにらめっこしながら、迷わない日はありませんでした。

どんな仕事も、子育てとの両立も含め、大変なことばかりです。自分も色んな仕事を経験してきました。
パン屋の自営も、ある方の言葉通り、確かにとても大変なものでした。今ならその言葉の意味が分かります。こどもたちはどう思っているのか。正直分かりません。言葉を選ばずに言えば、これは壮大な実験ともいえるかもしれません。後戻りはできません。

自分に学があれば、もっといい仕事について、家族に楽をさせてあげられたかもしれない。日々の売上に一喜一憂することなく、穏やかな気持ちで父親をできていたかもしれない。そんな考えても仕方のないことばかりを考えてしまいます。無意味なことです。分かってはいるのですが。。

来年も、1日1日、その日最高だと思えるパンを焼いていきます。
こんなパン屋ですが、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
寒波が襲来しております。どうぞあたたかくしてお過ごし下さい。
良い年をお迎えくださいませ。

2021年12月27日(月)
totomaぱん